蝉丸神社~三井寺へ 2

という訳で上社にやってきました。

趣きがあって中々良さげな雰囲気です。

 

もう一度国道一号線を渡ります。さすがに交通量が多いです。ロードバイクで走っている人もいました。10月半ばですから自転車ツーリングには最高の季節ですね。

 

石段を登って鳥居の辺りに来ました。こちらの神社も大切に管理されているみたいでして、きれいに整備されています。

 

さらに石段を上がります。急勾配ですが、今まで行ってきたあちこちの神社仏閣にくらぶれば、いと容易きかな、と。

 

由緒書きがあったので拝見します。猿田彦の神様ですか。手塚治虫火の鳥に登場する、神話の神様ですね。

 

ふと右を見ると竹の中に折り鶴が。こういうのが風情があっていいですね~。

 

こういうのとか。現代のポップカルチャーに通じるものが有るような気がしました。

 

大きな神社とはまた違って、雰囲気がここち良いですねー。

 

ススキの一輪挿しです。風のそよぎでユラユラする感じが建物とナイスマッチしていて、とても良い感じです。

 

それじゃ社殿へ手を合わせに行きましょう。

階段を登り始めたら視線を感じたので誰かおるんかな? と周囲を見廻しました。が、誰もいません・・・。というか正面から視線を感じます。え? まさか? 変な自然霊がいるとか? やだなぁ、やっぱり引き返そうか。でもそんな雰囲気でもないしなぁ・・・。と思いながら上に到着しました。とりあえず鏡に向かって手を合わせて自己紹介して、「・・・さっき下社に行って来ました」と心の中で伝えました。

すると・・・、「・・・おう、見ておったぞ」と返ってきました。え? と思って「あなたは蝉丸さんですか?」と伝えると回答ではなく「・・・(^-^)・・・」な感じが返ってきました。蝉丸さんなのでしょうか? 良く分かりませんでしたが折角コンタクトできたので「逢坂の関ってこの辺に有ったんですか?」と尋ねてみました。すると「目の前にも有ったぞ」なのだそうなのです。目の前にも? 関所って近くに何か所も有るものなんかな? と思っていたら目の前に映像が広がってきました。

木の柵が何重かに張られていて砦みたいになっています。え、これ関所? って思いました。砦のあっち側とこっち側には空堀っぽいものが掘られていて、それを越えないと砦ならぬ関所に辿り着けないようなのです。深さはみぞおちくらいでしょうか。それで、あっち側とこっち側に人が沢山居て、平安絵巻に出てくる庶民の衣装を着ています。ぺちゃっとなった烏帽子を被っている人が多くてほぼ全員荷物を担いでいます。都へ物資を運んでいるのでしょうか。武器を持った役人ぽい人が居て、次々通していますが通行人が多くて渋滞しています。砦の内外には番所らしき小さな建物がいくつかとちょっと大きめの役所っぽい建物がありました。ちょっと外れたところに庶民の家っぽいのが並んでいました。次に場面が変わって木の柵が朽ち果てていて、坂の上の方に新しい役所っぽいのが建設中でした。どうやら逢坂の関って、時々引っ越ししていたらしい!? のです。ほんまかいなぁ? と思いました。

それはさて置き「関所が有ったせいで通行が大変だったんじゃないですか?」と尋ねると、「おうともよ」と返ってきました。おうともよ? 乱暴な言葉遣い・・・。蝉丸さんじゃなくて別の人? よう分からんなぁ・・・と思いつつ「今は新幹線って言うのがあってすごく便利なんっすよ」と話すと「結構なことだ。現代に生きるものは恵まれておるぞ」というのです。続けて「蝉丸さんは目が見えなかったんですよね」と尋ねてみると「いや、薄ぼんやりとは見えておったのだ。若い頃はハッキリ見えておったのだが徐々に見えにくくなっていっての。もっとも今は全く不便はないがの」とのことです。弱視だったんでしょうか?

「はじめて来たんですけど、ここ風情があってすごくいいトコだと思います」というと「そうか! おまえにも良さが分かるか! ゆっくりしていってくれ!」とのことです。蝉丸さんのイメージとずいぶん違うんですが・・・しばしゆっくりさせてもらいました。

 

つづく